今日も前回に引き続き、アブダクションについて書いていきたいと思います。
アメリカで最初に宇宙人による誘拐事件(アブダクション)が報道されたのが、ベティ・アンド・バーニー・ヒル誘拐事件(1961年)です。
数あるアブダクションの中でもこの事件が最も有名で、UFOを扱った本には必ず紹介されているほどで、また後世に多大な影響を与えています。
現在はかなり研究も進みましたがが、それでも未だに信じる派と懐疑派との溝は深まる一方といった感じかもしれません。
この事件は前回記事にした僕の夢と共通点があり非常に重要だと思うので、ジョン・マック博士の記事は次回に回して、今日はこのヒル夫妻誘拐事件を採り上げたいと思います。



1961年9月19日の夕方、、バーニー・ヒルと夫人のベティ・ヒルは、ニューヨーク州北部とケベック州で休暇を過ごしてから、自宅のあるポーツマスへ車を走らせている途中、ニューハンプシャー州インディアンヘッド付近のハイウェイで、空中を浮遊する光る物体を目撃します。
当初、夫妻はそれを流星だと思っていましたが、その光る物体は上昇して月の近くで停止したそうです。
通信衛星ではないかと推測したベティはもっと近寄って見るために、車を止めて飼い犬のデルシーを散歩させるようバーニーに訴えます。
熊がいるかもしれないと心配したバーニーは、車のトランクに隠してあったピストルを取り出します。
ベティは、その物体が多彩な光を放ちながら月の表面を横切っていく様子を双眼鏡で観察していたのですが、飛行物体を見ていなかったバーニーはそれは普通の旅客機だと考えていました。
しかし、ベティはその光る物体が明らかに普通の航空機ではないことに気づいていました。


勝手に画像を拝借しますm(__)m
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「 超常現象の謎解き 様」の記事より


インディアンヘッドのおよそ1マイル南で、その飛行物体はヒル夫妻の自動車に向かって急速に降下しはじめたため、バーニーはハイウェイの中央で再び車を停めます。
バーニーは外に出て双眼鏡でその物体を見ると、その物体の窓から彼を見つめる8人から11人の人影が見えたそうです。
突然、彼らはまるで重要な任務を遂行しようとしているかのように、軍隊式に足並みを揃えて移動しはじめました。
その時、1人だけまったく動かなかった人物がいたのですが、その彼らのリーダーとおぼしき人物から「そのまま動かず、よく見ておくように」というようなテレパシー?が送られてきました。
その瞬間、赤い複数の光が点灯していたコウモリの翼のような垂直安定板が物体の側面にたたみ込まれ、物体の底部からは長い構造物が下がってきました。
恐怖にかられたバーニーは車に駆け戻り、「奴らは私たちを捕まえようとしてる」と叫びます。
車に乗り込む前に、バーニーはその物体がふたたび車の真上に移動しているのに気づきます。
バーニーはベティに物体を見張るように命じながら車を急発進させました。

(ここにもリーダーとおぼしき人物が登場してきます。前回の記事で、僕が夢で見た宇宙人⦅映画に登場してくる宇宙人⦆にも、リーダーとおぼしき人物がいました。この宇宙人たちは蟻のような上下関係のある厳しいヒエラルキー構造の社会で生きているのがわかります。人間社会にもよく似ています。)

夜明け頃に家へ到着したヒル夫妻は、いつもと若干異なった感覚、簡単には説明することができない興奮にとらわれます。
家の中心に置いてあったはずの荷物が裏口近くに移動されていたり、双眼鏡の革ストラップがいつの間にか千切れていたり…
そして、バーニーはなぜか自分の性器を調べずにはいられなくなり、バスルームで調べましたが何も異常はありませんでした。
夫妻は何となく感じる汚染をできる限り洗い流すために、長い間シャワーを浴びました。

2、3時間眠ってから目を覚ましたベティは、ドライブ中に身につけていた靴や衣服をクローゼットにしまおうとした時、ドレスの縁やジッパーの裏地などが裂けていることに気づきました。
放射線にさらされたのではないかという恐れを抱いたため、ベティは二度とそれらを着ないことに決めていたのですが、改めてその服をクローゼットから取り出した際、ピンクがかった色の粉がドレスにかかっていて、それがどこから来たものかはまったく心当たりがなかったのだそうです。

(ここにも「ピンクががった粉」という気になるキーワードが出てきます。前回の記事で、僕は夢の始まりが「眠りから目が覚めると、辺りはピンク色」だったと書きました。別のアブダクション事件ですが、宇宙人の子供を身ごもった女性のお腹に、「ピンク色の手形(3本指の)」がついていたという話もあります。それから、バード少将が北極で地下世界に迷い込む時に、乗っていた飛行機が「ピンク色の雲」に包まれたと証言しています。僕は以前、神社にお参りした後などに、「見えている景色がすべてピンク色」になったことが何度かありました。これらがすべて「ピンク」で繋がっているのが気になります。)

9月21日、ベティはピース空軍基地に電話をかけ、UFOとの遭遇を報告します。
9月22日、ポール・W・ヘンダーソン少佐がヒル家に電話をかけ、約30分にわたり詳しい話を聴取。
9月26日付けのヘンダーソンの報告書では、ヒル夫妻はおそらく木星を誤認したのであろうと結論づけられましたが、彼の報告書はアメリカ空軍によるUFO調査機関「プロジェクト・ブルーブック」に送られています。

(そういえば、プロジェクト・ブルーブック シーズン1 第1話がYouTubeでまるごと無料配信されています。シーズン2が6月28日から放送されているようですが、シーズン2で打ち切りのようです。これもひょっとして当局からの圧力…?)

UFO遭遇から2週間後、ベティは夜な夜な悪夢に悩まされるようになり、それはほとんど毎夜のように起こり、しかも一日中そのことで頭の中が一杯になるほど生々しい夢でした。
夫妻はUFO遭遇に関する不完全な記憶に酷く悩まされていて、ベティは催眠療法によって何が起きたのかを想い出すことができるのではないかと考えはじめます。



1961年11月、ベティは繰り返される鮮明な悪夢の詳細を記録しはじめます。
夢の中でベティは、2人の「小さな男」に夜の森を歩くように命令されます。
横にはバーニーがいてベティをエスコートしているようでしたが、彼に呼びかけても返事はなく、まるで夢遊病か催眠状態のようでした。
「小さな男」たちは身長およそ5フィート(152.4cm)で、身体にぴったり合ったユニフォームを着ていて、アメリカ空軍で使われているようなキャップをかぶっていました。
また髪の毛は短く、大きなふくらんだ鼻をしていました。

(この宇宙人はグレイだと思うので、実際には髪の毛は無く、鼻も穴が2つ開いているだけという小ささなのですが、どうもこの宇宙人が夢の中に現れる場合には、似てはいるけれどちょっと違う姿で現れるような気がします。僕が夢で見た宇宙人も、ちょっとグレイとは違っていました。映画を観て、あれはグレイだったんだと気がつきました。でもひょっとしたら夢の中に現れる姿こそ、真のグレイの魂の姿なのかもしれません。それから、ユニフォームというのも気になるキーワードです。僕の夢でも、宇宙船の壁に宇宙服のようなものが幾つか掛かっていました。)

円盤型の金属製の乗り物に搭乗すると、ベティとバーニーは別々の部屋に連れて行かれます。
「小さな男」たちの他に、彼女が「リーダー」と名づけた小さな男、そして彼女が「ドクター」と名づけ、彼女が礼儀正しく好感が持てると感じた男が登場してきます。
「ドクター」はベティに対して、地球人と“彼ら”の相違点を調べるために、簡単な診断と幾つかの検査を行なうと告げます。
「ドクター」はベティの髪を一房切り取り、口、目、手を調べ、爪の一部を切り取り、それから足を調べ、ペーパーナイフのような鈍い刃物で皮膚のサンプルを取り、ガラスのスライドに載せます。
今度は神経系を調べると言って、うつ伏せになった彼女の体に脳波計のような装置を当てて滑らせ、また4~6インチほどの長さの針状の器具を用いて妊娠検査を行ないます。

ベティが「リーダー」にどこから来たのかを尋ねると、「天界の地図」というものを見せられます。
そこには何種類かの線が引かれていて、それは星間貿易や探検の経路を示すものだと教えられます。
「リーダー」は地球がこの星図のどこにあるかわかるかとベティに尋ねましたが、見たことのない図だったので、ベティは分かりませんと答えます。
「リーダー」はベティが理解できない以上、自分たちがどこから来たのかを説明するのは不可能だと言いました。


勝手に画像を拝借しますm(__)m

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「 超常現象の謎解き 様」の記事より


7年後の1968年、学校教師でアマチュア天文学者だったマージョリー・フィッシュは、1966年に刊行されたジョン・G・フラー著『宇宙誘拐 ヒル夫妻の中断された旅』を読んで、そこに掲載されていた「天界の地図」、通称「スター・マップ」と呼ばれているこの星図に興味を引かれます。
フィッシュは、この星図を解読すればUFOがどの星系から来たかを確定できるのではないかと考え、星図を研究しはじめます。
そして、ヒル夫妻を誘拐したUFOは32光年先にあるレティクル座ゼータ連星系をめぐる惑星の一つからきたのではないかとの仮説を立てます。
このフィッシュの仮説により、この事件は「ゼータ・レティクル事件」とも呼ばれるようになります。

近年は研究も進んで、フィッシュの説は成り立たないことが指摘されています。
メルボルン大学のブレット・ホルマンによれば、フィッシュが「スター・マップ」を作成するために使った恒星のデータは約40年近くも前のもので古く、最新のデータを使うと恒星の距離などがまったく異なってくるのだそうです。

しかしだからといって、ベティはただ単にこうした鮮明な夢を何度も見ただけというのも考え難い。
フィッシュの説は、研究の進んだ現在では成り立たないというだけのことです。
そもそもベティは、「リーダー」から見たことのない地図を見せられ、そして何もわからなかったのですから、このことだけを採り上げてこの事件の信憑性は低いとはいえないと思います。



1963年、いよいよヒル夫妻は精神分析医ベンジャミン・サイモン博士の催眠療法を受けます。
サイモン医師自身は宇宙人の存在などまったく信じていませんでしたが、ヒル夫妻がUFOと宇宙人を目撃したと本気で信じ込んでいることは明らかであるように思いました。

まず夫のバーニーから診療を開始しました。
バーニーは催眠状態になると、自分はUFOから逃げようとして車へ向かって走った時に双眼鏡のストラップが壊れたのだと報告します。
彼は車を走らせましたが、誰かがバーニーに車を停車するようにテレパシーで命令してきます。
車を停車させると3人の男たちが接近してきて「われわれを恐れるな」と命じますが、それでも不安を拭い去れなかったバーニーに「リーダー」は目をつむるように命令します。

バーニーは、宇宙人の姿はベティが記憶しているのとおおむね同じだと述べています。
しかし彼らの目はもっと大きく、側頭部に届きそうなほどだったと話しています。
そしてバーニーはこう続けます。
「彼らは目だけで話しかけてくる・・・自分に見えたのはその目だけだった……その目は体に繋がっていないのではないかとさえ自分は思った。とにかく目だけがそこにあるんだ。それが私の方へ近づいてきて、私の目に押し迫ってきたんだ」 

彼とベティはUFOに連れ込まれ、そこで2人は引き離されます。
「小さな男」3人に一室に連れて行かれ、バーニーは長方形の診察台の上に横たわるよう命じられます。
着衣を剥ぎ取られ、カップ状の装置が彼の性器にかぶせられてオルガスムを経験させ、精液標本を採取されます。
彼の肌をこすり、耳と口を覗き込み、肛門に管かシリンダーを挿入され、そして誰かに脊柱に触れられ、椎骨の数を勘定しているようでした。

やがてバーニーは船から連れ出され、自分の車へ乗せられたことを思い出します。
そして彼はUFOが離れて行くのを見ながら、「何てこった、二度とごめんだ」と言います。
ベティがこの光は月ではないかと推測したのを思い出しますが、実際には数時間前に月は沈んでいました。

ベティの催眠療法における証言は、頻発するUFO遭遇の夢と殆ど同じ内容でしたが、宇宙人の姿はやはり違っていたようです。
「小さな男」たちに大きい鼻はなく、そして髪の毛もなくて禿頭でした。
また、この時にサイモン医師はベティに「スター・マップ」のスケッチをするように提案するのですが、彼女がUFO内で見た3次元星図を正確に描くことは不可能だと思ったので、彼女は躊躇します。
しかし最終的に彼女はサイモン医師の提案を受け入れ、地図を描き上げます。

(やはりベティが躊躇していたのだから、この星図は正確には描けていない筈で、それなのにこの部分だけでこの事件の信憑性を計るというのはもの凄い無理があります。逆に懐疑派は、この部分を格好の材料として突いてくる訳です。)

最終的にサイモン医師は、バーニーの語ったUFOとの遭遇譚はベティが繰り返し見ていた悪夢の内容に影響を受けて生じた幻想であると結論づけています。
当然ヒル夫妻にとって、サイモン医師の結論は納得できるものではありません。
しかし、催眠療法は心理的には大変な効果があったようで、ヒル夫妻は悪夢や再びUFOに遭遇するかもしれないという不安に苦しめられることがなくなったそうです。



ベティの夢と催眠療法における証言、そしてバーニーの証言が殆ど同じということは、この事件はかなり信憑性が高いといえるのではないでしょうか。
そもそも催眠療法なのだから、バーニーの証言が「ベティが繰り返し見ていた悪夢の内容に影響を受けて生じた幻想」というのもおかしいです。
だいたい「彼らは目だけで話しかけてくる・・・」という証言は、ベティにはありませんでした。
それにバーニーは治療を受ける前までは懐疑派で、妻はただ単に並外れて鮮明な夢を何度も見ていただけだと考えていたのですから。

前回の記事との共通点、点と点が線で繋がってくる部分があったと思います。
それにしても、現実にあったこと(これからあること)と思われる経験を順を追って夢の中で見るという現象は、いったい何を意味しているのでしょうか?
高次元の存在たちが見せているのか?
ハイヤーセルフが見せているのか?
いったい何のために?
きっと、その出来事には極めて重要な要素が含まれているからに違いありません。



次回はいよいよ、パド・ホプキンス博士、ジョン・マック博士の研究に迫ってみたいと思います。



参考資料
Wikipedia ヒル夫妻誘拐事件
後世に多大な影響を与えた「ヒル夫妻誘拐事件」 超常現象の謎解き 様



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